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てぃ先生×おっくん!「保育士不足を考える」保育士座談会をWizが開催しました。

こんにちは、社長室の柿沼です。2019年6月12日にWizの大塚本社にて、20名程の保育関係者を集め座談会を開催しました。今回は、司会として現役保育士のてぃ先生(保育地図代表取締役)と、元RAGFAIRで保育士経験を持つ“おっくん”こと奥村まさよしさん(一般社団法人乳幼児教育協会理事)も参加され、豪華な顔ぶれとなりました。

てぃ先生とおっくんについて

【写真】左:奥村まさよし(おっくん) さん 右:てぃ先生
■奥村まさよしさん(おっくん)
元RAGFAIRのボイスパーカッショニストであり、気象予報士や防災士、そして保育士の資格を所持。学生時代より、アルバイトとして保育助手を行い、保育歴は8年にのぼります。知り合いの保育園での週1回の手伝いをきっかけに段々と保育現場に入り込み、2012年に保育士資格を取得。その後、主任・副園長を経験されています。保育現場に携わるうちに「もっと保育業界を良くしたい」と奮起し、一般社団法人乳幼児教育協会を立ち上げ、現在は理事を務めていらっしゃいます。
■てぃ先生
人気保育士であるてぃ先生は、現在も関東地方の保育園に勤める男性保育士です。子ども達の可愛い発言や、ちょっと笑える面白い発言、時折ハッとさせられるような発言など、日常の一コマをつぶやいたTwitterが人気となり、フォロワー数は47万人を超えています。現在は保育士として活躍される一方で、保育内容のアドバイスを他園に行う「顧問保育士」として活動するほか、保育士の経験を活かして、子どもとの向き合い方や子育ての楽しさなどを多くのメディアで発信するなど、幅広く活躍されています。また、株式会社保育地図の代表取締役も務めていらっしゃいます。

座談会について

株式会社保育地図と一般社団法人乳幼児教育協会が主催した「保育士座談会」は、保育士さんが日々抱える悩みを、より多くの人に知ってほしいという思いから開催しました。保育地図は、地図上で保育施設を検索できる口コミサイトです。保護者や保育士からの口コミ機能を実装している他、園への取材も行っており、保護者だけではなく、園の運営者や保育士も幸せになる環境づくりを目指しています。
また、今回の座談会は保育士さんだけではなく、保育現場に関わる方々にもご参加いただきました。
若手保育士はもちろん、園長先生、保育園栄養士さん、小学校教員、保育園講師などの幅広い職種の方が集まり、中にはオーストラリアからオンラインで座談会に参加してくださった方も…!環境も立場も違いますが、保育に対する熱意が強い方々が集まり、当日は大いに盛り上がりました。

↑オーストラリアからオンラインで参加してくれたKさん

保育士たちのお悩み

座談会の前半では、自己紹介と保育に対する思い、そして、それぞれが抱える悩みを打ち明けていただきました。
配置基準や保育に関する取り決めが実は戦後から変わっていないこと、子ども達の教育はできるけど、大人(保育士)へのマネジメント力が足りない上司についての悩み、就職する際の学校の対応など、書ききれないほどの不安や悩みをみなさんは抱えていました。
―おっくん―
「保育は教科書がない中で、さまざまな知恵を振り絞りながら、子ども達の成長をサポートしています。配置基準や理由は色々とあるけれど、余裕がなければ本当にやりたいこともできない状況ですよね。そんな状況により、夢を持って保育士になった人が、夢を捨てて“保育”から離れてしまうのかもしれません。」
では、どうしたら業務負担を減らせるのでしょうか。後半は、具体的な改善策について意見を出し合っていただきました。

私たちができる保育現場の改善策

保育士は、保育以外にもさまざまな業務をこなしています。その中で特に負担に感じていると挙げられたのが、“行事準備”と”壁面構成の作成”、そして“書類作業の多さ”でした。もちろん「本当に子ども達のためになっているならやるべき!」ですが、園の方針や「昔からそうだった」という理由で、細かいルールや無駄な作業が増えてしまっている点が問題視されていました。
例えば、国が推奨している保育園のICT化。Wizでも「コドモン」というシステムをさまざまな園に提案し、段々と普及し始めています。しかし、書類は全て手書き、修正テープを使ってはダメ!など細かいルールを設けている園が数多くあり、保育士さんは毎日その業務に忙殺されているのが現実です。
実際にICTシステムを導入した園に勤めてている若手保育士さん。システム導入前は書類作業に追われていましたが、導入後はこれまで書類作業に使っていた時間を他の業務に費やせるようになったと仰っていました。
てぃ先生からは、「保育ICTシステムは“楽”をするために導入するのではなく、時間を効率的に使うために導入するんです!」と、効率的に働く方法をより具体的に伝えてくださいました。これには、おっくんも思わず「なるほど!」と頷いていました。同様に、「どうすれば“子ども達のため”に無駄をなくせるのか」と、壁面構成や行事の成功事例などを挙げながら、お話ししていただき、非常に有意義な意見交換の時間となりました。

座談会の大切さ…

参加されたみなさんからは、「悩みや不安を発言し、共有できる場」や、「保育はこんなに楽しいと発言できる場」がもっと必要だという意見があがりました。
―保育関係者 女性―
「ポジティブな発信していたら、私も保育士になりたい!と勉強を始めたママさんが増えました。今は小さな波紋かもしれませんが、考え方が変れば行動も変わると思っています!」
―保育園 講師 男性―
「ネガティブな部分は具体的にでているけど、ポジティブな部分は抽象的なことが多いですよね。保育について、もっと具体的に発信していくことが必要です。」
「2時間では足りない!」「またやりたいね!」と仰っており、主催した私たちも大満足の結果に終わりました。

さいごに

詳しい内容は、「保育地図」の公式サイトにて公開しております。保育地図のサイトには、ご参加いただいたてぃ先生とおっくんの感想なども掲載しておりますので、是非ご覧ください。
保育地図ならびにWizでは、保育業界の問題解決と改善の力になりたいと考えております。子ども達の未来と私たちが住みやすい社会になるように、今後も座談会をはじめ、さまざまな活動を行って参ります。
保育地図:https://hoikutizu.jp/
保育地図座談会シリーズVol.1:https://hoikutizu.jp/articles/parenting

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