元Google・デジタルのスペシャリストに聞く「デジタル・AIの未来」Vol.2
デジタルマーケティングをテーマに株式会社digital chill(デジタルチル)代表・一ノ宮氏へ行ったインタビュー。前編では「デジタルマーケティング」についてお伺いしました。後編では、「デジタル・AIの未来」や「一ノ宮さんの今後の展望・デジタルに対する想い」を語っていただきました。
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株式会社digital chill(デジタルチル)
代表取締役社長 一ノ宮 佑貴氏
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デジタルの可能性
― デジタルとAIの可能性について、今後どうなっていくとお考えでしょうか?
広告の市場規模として、2019年、ネットの広告がテレビの広告を初めて上回りました。2018年ほぼ同じでしたが、ネットはどんどん拡大しているんです。ネット広告は「インターネット広告産業」と言われますが、マス広告と連動してもいいし、“マーケティング=デジタルマーケティング”と今後はなっていくのではないかと思っています。 デジタルマーケティングが浸透して、 「マーケティング」というひとつのくくりの中にテレビCMもインターネット広告も入り、 逆に“デジタル”とわざわざ言われなくなるのではないかと思います。
― AIについてはどうでしょうか。
AIに関しては、自分は以前、企業課題をAIで解決していくという事業開発をしていました。デジタルは今の時代当たり前に浸透してきていて、次はAIが当たり前に浸透していくと思います。あと数年でしょうか。正しくAIの活用ができれば生産性もあがる。広いことを言えば、日本は労働者人口も減っています。そのことを考えるとAIを整備して取り入れることは急務だと思います。
ただ、デジタルもAIもあくまでも手段なので。AIのコンサルティングを行っていたときに、AIで「何かやりたい」「面白いことをやりたい」という要望が多くて。でもそれだと意味がない。AIはあくまでも課題解決の方法で、ニーズに対して自動化・最適化する手段なんです。使わなくていいときもあれば、使えばいいときもある。
これからは、AIで「何かやりたい」と言う前に、何か課題を解決したいときに、当たり前のようにAI・デジタルが活用されていくようになっていってほしいし、そうなると思います。
ITのおかげで夢を叶えられるヒトが増えた
― 一ノ宮さんご自身が今後取り組んでいきたいことはありますか?
デジタルマーケティングで、たくさんの人が正しくITやテクノロジーを活用できるようにお手伝いしていきたいです。
本当に個人的なところだと、音楽もやっていたので、自分の「やりたい」という部分で言うとエンターテインメント的な領域ですかね。そういった「余暇」を増やせるのがデジタルかなと。仕事が効率化されて、働く時間が例えば3時間になって、3時間でも今以上の成果・アウトプットが出せるようになったときに、残った時間が増えますよね。そこを余暇に使っていけるのか、使う先がどこになるのかは興味があります。それがエンタメなのではないでしょうか。
デジタルを活用して適切な状態になったときに、残った人の時間をより豊かにできるのがエンターテインメント。ITは必要不可欠な手段で、その先に人の自己実現があり、そのひとつとしてエンターテインメントがある。
具体的には、YouTubeができたから今まで挑戦できなかった人が挑戦できるようになったし、TwitterなどのSNSができてみんな発信力がついた。ITは何かのきっかけで、キレイな言葉で言ってしまうと、「ITのおかげで夢をかなえられる人が増えた」。そこがITのすばらしさだと、自分もそのスタンスは持っていたいと思っています。
デジタルはあくまでも手段
―さいごに、デジタルやマーケティングに対する想いをお聞かせください。
テクノロジーもITもデジタルも好きですが“あくまで手段”だということは常々思っています。企業や個人が何かを実現したいときに活用できる手段として、ITやテクノロジーは不可欠な世の中。それが今、普通になっています。
色々な人が挑戦しやすくなるものとしてITが大事だと考えているので、推進していきたい。 手段として、ITは個人的にめちゃめちゃ好きで、得意で、強みだと思っていますが、やりたいことを押し付けて強制するのではなく、それを使うことが絶対正しいということでもなく、ただ、テクノロジーやITを活用した方がより良い結果になることが多い。そこは理解して活用できるようにしていきたいし、多くの人に活用してもらうための活動をしていく。それがデジタルチルだと思っています。
Wizも、ソリューション・コンサルティングを通じてデジタルトランスフォーメーションを推進していて、私たちのやりたいことと繋がります。デジタルチルだけでアプローチできる人・企業は限られてしまうので、Wizと共に事業を行うことで、アプローチできる人が増えることを期待しています。そして、広くITのすばらしさを伝えていきたい。やりたいことをかなえる、その手段がIT。それを広めていきたいです。
一ノ宮さん、ありがとうございました。
インタビューは動画でも公開中ですので、ぜひご覧ください!