コラム

電力自由化で電気代が高くなる!?

こんにちは。
Wiz(ワイズ)広報部です。
2016年4月、いよいよ電力自由化がはじまりましたね!
3月25日までに、電力自由化の新規事業者に契約変更は全国37万8400件あまりになったとのニュースがありました。
Yahoo!ニュース:電力自由化スタート 事前の契約切り替え、37万8千件
日本の世帯数は約5000万世帯程なので、約0.5%。この数字が高いのか低いのかが判断できませんが、まだ様子をみている人も多く、これからさらに導入が検討されていくのでしょうね。
1.電力自由化で何が変わる?~海外の事例~
さて、電力自由化とはいえ、いったい何が変わるのかが分からない、メリットやデメリットは聞くことがあるけど、フタを開けたらどうなの??トラブルはないの?と不安に思っている人も多いのではないでしょうか。
そこで、日本に先駆けて電力自由化が導入されている海外諸国のようすをみてみましょう。
●ドイツの場合

ドイツでは、1998年に電力自由化がスタートしました。
自由化直後は、小売業者間の価格競争もあり電気料金も安くなったようですが、2000年以降は価格が上昇しています。
燃料費の高騰や、環境税なども電気料金に含まれることになり、価格上昇の一因になりましたが、大きな要因として、自由化後に激しい価格競争に敗れ業者が、相次いで倒産したことがあります。
大電力会社が統廃合を繰り返し、4大電力会社に集約されることにより、激しい価格競争がおさまり、価格帯も高水準で落ち着くことになりました。
また、自由化直後、新事業者は「前払いで料金を支払えば、価格を安くする」というスタイルが多かったようですが、その事業者が相次いで倒産したため、新電力会社に対しての不信感が膨らみました。
ドイツでは、シュタットベルケと呼ばれる、市が出資する公営サービス企業があり、地域に根ざしたサービス提供を行っていますが、相次ぐ不祥事により、料金の高低よりも、安心感を求めるために、このシュタットベルケや、大手電力会社に回帰する形になりました。
ドイツから学ぶこと・・・料金の安さだけで契約すると痛い目にあう!
●アメリカの場合

アメリカでは、1997年以降、州単位で電力自由化が行われてきましたが、カリフォルニア州の失敗例が有名です。
カリフォルニア州では1998年に全面自由化されましたが、2000年夏から翌年にかけて電力会社が十分な電力を供給できなくなり、停電が頻発する事態となりました。
燃料価格等の理由から発電コストが上昇したにもかかわらず、料金の値上げが禁止(消費者を守るため)されていたため、発電側が赤字となりました。他州からの電力供給を受けるための設備も不十分だったため、州内で補いきれず停電が頻発する結果となりました。
アメリカから学ぶこと・・・消費者を守ろうとしすぎると破たんする
●イギリスの場合

イギリスでは、世界に先駆けて、1990年に電力自由化がスタートし、1999年に全面的に自由化になりました。
しかし、「強制プール制」という発電した電力を強制的に卸売市場に集め販売する制度を採用したことにより、大手企業が市場操作しやすくなり、企業の利益が優先された結果、電気代は上昇する結果になりました。
イギリスから学ぶこと・・・一所に集中させてはいけない
●フランスの場合

フランスでは、元々国営企業が電力もガスも独占していました。2007年に全面電力自由化がスタートしましたが、自由化後も事実上旧国営企業が独占しています。
もともと電気事業の公益性が重視され、国営企業と争えるだけのライバル企業もなく、自由化に対する積極的な取り組みが行われていないことが原因です。
フランスから学ぶこと・・・自由化とは名ばかり
・・・各国、導入当初は色々なトラブルや問題点があるようですね。
現在は改善を繰り返して、安定している国もありますが、やはり導入初期は消費者側も慎重になる必要があるようです。
2.損をしない会社選び
電力自由化による価格競争で電気料金は安くなると言われていますが、各国の事例をみると、初期は一時的に価格が下がったものの、その後は料金が高くなる傾向にあるようです。
日本についても同様に、いずれ価格は高騰するのではという見方も多いです。
では、我々消費者はどのように対応したら良いのでしょう。
電気代が高くなってしまう懸念も拭えず、先が不安な今、家庭の支出をトータルで考え、全体のコストを抑えるという目線で業者を選んでいく必要があるようです。

①セット売り(セット割)を狙う
ガスや携帯、ガソリンなど、各事業者が参入しているのは大きなメリットです。
ご自身の中で費用負担が大きいジャンル、例えば車に乗ることが多ければ石油会社が提供するセット売のサービスを選ぶと、ガソリン1リットルあたり10円の値引きが受けられるなど大きなメリットがあるようです。
また、携帯電話会社が提供するセット割とのメリットとしては、ポイントが付与されることです。
加入時にキャッシュバックがあったり、ソフトバンクの場合はTポイントでポイント加算されて、実質的な値引きにもなるようですので、トータル的に支出が抑えられそうですね。
②利用する時間帯などでお得になるプランを選ぶ<
もともと、各電力会社で使用に応じたプランはありましたが、自由化により、各社の独自プランも追加され、選択の幅が広がりました。
平日の昼間は家にいない、週末はほとんど家をあける、など、ライフスタイルにより割安にできるプランがあるので、この機会に生活スタイルを見直して、最適なプランを検討してみましょう。
3.業者選びの注意点
さて、新しいサービスがはじまると決まって出てくるのが便乗業者。
安さや営業トークにつられて契約して、結果「騙されたー」とならないように、ご自身でもしっかりと調べましょう。

国民生活センターでも注意喚起しているので、どんな手法を使っているのかはしっかりみておいた方が良さそうです。
※以下のような相談事例やアドバイスものっています。
【事例1】知らない電力会社から「電気を安くできる」と電話があったが、本当か
【事例2】来年4月から電力が自由化される、4割安く供給すると電話があったが、怪しい
【事例3】電力自由化前に太陽光発電システムを設置し売電すれば儲(もう)かると電話があった
(参照:独立行政法人国民生活センター)
なお、小売電気事業者は登録制のため、登録小売電気事業者一覧ページに事業者名が掲載されていますが、営業や電話勧誘などは別会社に委託している場合も多いです。
「知らない会社だから」「掲載されていないから」怪しいと決めつけるのではなく、どのような会社のサービスを売っているのか、電話をかけてきている会社自体がちゃんとした会社なのかなどはきちんと調べるのが賢明です。
少しでも不安に思うことがあれば国民生活センターでも相談窓口を設けているので、問い合わせをしてくださいね。
Wizでも法人向け電力削減の相談窓口を設けております。
お電話一本で無料で現場調査をさせていただきご案内いたしますのでお気軽にお電話ください。

<問い合わせ先>
0120-919-027
03-6892-1813

【平日9:00~20:00】
※ブログみたよ!電気代削減したい!と仰っていただければ、専任の担当が伺います。
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